「迪化207博物館」は迪化街にある小さな私設博物館。昔々漢方薬局だった建物で、60年近い歴史のある建物は今は歴史建築に指定されているそう。
迪化街には幾度となく行っているのに前を通り過ぎるだけでいまだ入ったことがなかった。気になる展示をしていたので行ってみると、なぜ今まで入らなかったのだろうという素敵なところだった。
博物館に入ったことはなくても、博物館前の外の廊下にあるこの蜜蜂のデザインは前々から気に留めていた。色合いもレトロなデザインもかわいい。
迪化街の北の方、台湾のカゴバッグなどを扱うお店が並ぶあたりの向かい側の道を歩いていると目に入る。(デザインマンホールが好きなのでわりと地面は気をつけて見ている)
博物館に入るとすぐの床にあるのは高麗人参のこの細長いデザイン。2階の床には葡萄も。
磨石子という、台湾で昔からあるいわば人造大理石で、日本語ではテラゾーと言うそう。屋内外の床や、外壁、階段、屋外の石のベンチなどで見かける。そこに象嵌のような手法でデザインを施しているのがこれで今や貴重な技術なのだとか。
そしてここで見つけた素敵なものがこれ!
博物館前の蜜蜂のデザインがそのままにコースターになったもの。セラミックなので少しザラザラとした触り心地がなんとなく石の床の感じも再現されているような。
色合いや細かい部分もそのまま。廊下のあのかわいいデザインを家でも楽しめる。コースターにして隠れてしまうのが惜しくて今のところ飾っている。他のデザインと合わせて3種類あり、サンプルを並べているだけなので館内の方に声をかけて購入。150元。
今回ここへ行くきっかけとなったのは「ドアと窓(門窗)」という展示で、1階には木のドアやら古いガラスの入った窓やら、2階には私の好きな鉄製の窓枠「鐵窗花」が並んでいた。中には富士山のデザインも。(富士山の鐵窗花といえば迪化街の
この☆香港カフェ
)
3階の窓際には迪化街を見下ろせるセルフスタイルのカフェスペース。本当は眺めのよい屋上もあるそうなのだけど、この日は改装中で開放されていなかった。またぜひ行ってみるつもり。
なんとこの迪化207博物館、私設のものなのだけど参観は無料。展示内容は半年スパンで変わるそうで「窓とドア」の展示は来年1月まで。旅行などで迪化街へ行く人がいたらぜひおすすめしたい。
ついでに…
迪化街の博物館といえば、布市場のある永楽市場の上の階の「布袋戲博物館」も小さいながら楽しめる。
なんといってもお気に入りは、お茶工場だった古い建物を使った「新芳春行」(
ここ☆)はとにかく素敵。
このどれもが入場無料。食べる、食べる、食べるが続く台湾旅行の間の腹ごなしタイムに組み込むとよいかも。