台湾のパイナップルケーキはじめ、月餅などの中華菓子には時々 塩卵の黄身(鹹蛋黃)が入っていることがある。多くの日本人にはあまり馴染みないものだと思うけれど、私も塩卵入りのお菓子はどちらかというと苦手な方。
ところが最近たまたま立て続けに2軒食べた塩卵入りのパイナップルケーキが意外に美味しかった。
新北市板橋区にある「小潘蛋糕坊」の鳳凰酥。日本人にはあまり知られていないのかもしれないけれど、現地ではとても有名なお店。毎日朝から行列なんだとか。台北に住む台湾人の友人何人かがみんなここのものが一番好きだと言っていて、前々から気になっていた。
ある日家の近所のファミマで、レジの上にこの箱が並んでいるのが目に入った。板橋にまで行かずして買えるなんて、と味も分からないのに一箱(12個入り)買った。
パイナップル餡は昔ながらの冬瓜入りのもの。塩卵の黄身はそれほどしょっぱくなく、パイナップル餡と塩卵と生地が一体となったようなとても口どけのいい食感。
少し小さめのサイズ感と口どけのよさ。おすすめしてくれた友人が、ひとつ食べるとまた続けてもうひとつ食べたくなるようなパイナップルケーキだと言っていたのがわかった。私はファミマで買ったけれど、その後も三越やカルフール、ジェイソンズン、台北駅構内のコンビニ、などで見たり見なかったり。
【追記】2020.03
とうとう板橋の店舗で個包装されていない方のパイナップルケーキを買うことができた!
こちらは板橋でのみ買える「幻の」パイナップルケーキ。できたてのパイナップルケーキを個包装せず箱詰めしてあって、賞味期限も短め。
中にはこんな風にぎゅうぎゅうと入っていて、少し崩れてたりするのもご愛敬。できたてを求めて朝から大行列することも多く、しかも並んでも買えなかったりするらしい。
個人的には個包装されたものと比べて更に格段においしいと思った。おいしすぎて思わず立て続けにいくつも食べたほど。パイナップルの風味などは薄いのだけど、全体的に柔らかで口どけよくて他にない食感。たしかに多くの台湾人が台北周辺で一番おいしいパイナップルケーキに挙げるのがわかる。
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もう1軒の塩卵入りパイナップルケーキは台北リージェントホテル(晶華酒店)の「鳳梨澄沙奶黃」。
リージェントに「初魚 鮨」ができたのでさっそく行ってみたついでに、パイナップルケーキを買って帰った。バラ売りもしていて、1つ85元。だいたい一般的なもので30元くらいなので、これまで食べたことのあるパイナップルケーキの中で飛び抜けて高い。箱入りのものは8個入りでかなり立派な箱に入っている。
こちらは名前こそパイナップルケーキだけれど、一般的なものとは生地が全く違う食感。もともと鳳梨酥の「酥」はサクサクしたものを指すのだけど、ここのはクッキー生地ではなく少しケーキ寄りと言ってもいいかもしれない。中は白餡と酸味がある土パイナップルの餡。塩卵はよくあるゴロンと入った感じではなくとてもなめらかに混じっている。
※ 写真はリージェントショッピングサイトからお借りしました。
単品売りはひとつから買えて、箱入りは4個と8個入りがあり、どちらも留め金具付きの立派な赤い箱に入っていて、リージェントのロゴの赤い紙袋に入れてもらえるので、華やかさがあってプレゼントにも最適。
塩卵は好き嫌い分かれるので私がお土産に差し上げるならやっぱりこれ。